ちょうどMステスペシャルで、ハプニング特集があったので、7年前に書いたブログの記事を引っ張って一部改稿して転載しようと思う。
「ミッシェルガンエレファントがMステで魅せた伝説の夜!」
みなさんは覚えているだろうか、この伝説の夜を。
2003年、今から16年前のお話。
ミュージックステーションでロシアの女性デュオt.A.T.u.がドタキャンしたのは覚えてますでしょうか。
一曲歌うはずだったt.A.T.u.が持ち時間を飛ばしてしまったことで生放送の現場は大混乱。
急遽、先に一曲歌っていたミッシェルガンエレファントが、もう一曲演奏して大興奮に包まれた夜です。
THEE MICHELLE GUN ELEPHANT
リハーサルも無し、照明もテロップも出てこない裸一貫のステージに、当時高校生だった僕はそのかっこよさに撃ち抜かれ、ちょっと寝付けなくなるほどでした。
この話、後日談を頂きまして…
ちょうどその現場に、僕の知り合いが舞台美術のスタッフとして入っていたとのことで。
突然のトラブルで、曲順も突発的に入れ替えたりして大混乱。
セットも組み直したりして、放送を見た方は分かると思いますが、生放送の音声にスタッフの怒号が飛び交うほどでした。
ギリギリまでt.A.T.u.待ちで調整してたのですが、とうとう無理!と。ミッシェル以外の出演者はオケで歌っていたので、用意している曲がない。しかし尺が埋まらない。
最後の最後、スタッフが唯一生演奏ができるミッシェルにお願いしたところ二つ返事でOK。
CM明けにぶっつけ本番決定。
バンドも、セット無しリハーサルも無し。
スタッフも、カメラのカット割りや音のミックスなど即興のぶっつけ本番。
これがご存知の通り、見事大成功!ミッドナイト・クラクション・ベイビーで大盛り上がり!
最後の見送りはスタッフ全員で頭を下げて一礼。それでもひとつも奢らないメンバーに、あの時、現場にいたスタッフは全員ミッシェルのファンになったそうです。
ギターのアベさんは若くして亡くなってしまったけれど、「ミッシェルの曲は最初から最後まで俺のギターソロ」という名言まで残したリフの華麗さや、鬼と評されたカッティングの切れの良さは、それは天才的でした。
本物のロックンロールを見せてもらった夜のお話でした。